2026年9月22日、Anthropicが新しいモデル群「Claude 5.5」の最初の1つとして、Claude Opus 5.5を発表しました。公式の発表では、ほとんどの仕事でClaude Fable 5.1と同じ水準で動き、実行にかかる費用はOpus 5より40%少ないと説明されています。この40%は、通常の作業を初期設定で動かしたときの、Anthropicのテストにもとづく数字です。
その後、9月28日にSonnet 5.5、10月7日にHaiku 5.5も出ました。モデルが4つ並び、どれを選べばよいか迷いやすくなりました。
この記事では、2026年10月8日時点の公式情報をもとに、使えるプラン、料金、effortの設定、制限、Sonnet 5.5やFable 5.1との使い分けを整理します。画面の操作手順は、公式ヘルプの記載を編集部が整理したもので、実機での確認は未実施です。
結論:先に知っておきたい3つのこと
- claude.aiでは、Pro・Max・Team・Enterpriseで使えます。公式の料金ページの比較表では、OpusのFree欄が「No」になっています。
- APIの料金は、100万トークンあたり入力4ドル・出力20ドルです。Opus 5の5ドル・25ドルより安く、「40%安い」は単価の差ではなく、公式のテストで測った1回の作業あたりの費用です。
- 設定の中心はeffort(考える量の調整)です。APIの初期値はmediumで、Opus 5までのhighより1段低くなっています。
Claude Opus 5.5とは
Opus 5.5は、Anthropicが作るClaudeのうち、Opusと呼ばれる系列の最新モデルです。公式はこれまでで最も強いOpusと位置づけ、長時間続くエージェント型のコーディングや、知的作業に向いたモデルと説明しています。
公式の発表が挙げる主な変更点は次のとおりです。
- 性能:Opus 5から大きく上がったと説明されています。
- 文章:結論を先に書く、専門用語や独特の言い回しを減らす、指定した書き方のルールに従う、という改善が挙げられています。
- 速度と費用:出力がOpus 5より30%以上速く、通常の作業を初期設定で動かした場合の費用は、Opus 5より40%減るとされています。
入力は文字と画像で、出力は文字です。文脈窓(一度に読める量)は100万トークンで、claude.aiの有料プランのチャットでも100万トークンと案内されています。
Fable 5.1・Sonnet 5.5・Haiku 5.5との位置づけ
公式のモデル一覧の比較表では、次の4モデルが並んでいます。
| モデル | 公式の説明 | 速さ | API料金(100万トークンあたり、入力/出力) | claude.aiでの利用 |
|---|---|---|---|---|
| Fable 5.1 | 難しい推論と、長時間のエージェント作業向け | 遅め | 10ドル/50ドル | Freeは不可。Proは追加課金の仕組み(usage credits)で利用。Maxは週の上限の50%まで |
| Opus 5.5 | 長時間のコーディングと知的作業向け | 中程度 | 4ドル/20ドル | Pro・Max・Team・Enterprise |
| Sonnet 5.5 | 速さと賢さのバランスが最も良いモデル | 速い | 2ドル/10ドル | 全プラン(Freeを含む) |
| Haiku 5.5 | 分類・抽出・振り分けなど、件数が多く速さが要る仕事向け | 最速 | 0.10ドル/0.50ドルから(10万トークンを超える入力は別料金) | 全プラン(Freeを含む) |
Haiku 5.5の料金とHaiku 4.5からの変更点は、Claude Haiku 5.5の使い方・料金・制限にまとめています。
公式ドキュメントは、迷ったらまずOpus 5.5を選ぶよう案内しています。Fable 5.1は、難しい推論や長時間の作業が必要なとき、またはOpus 5.5を高いeffortにしても足りないときに使う、という書き方です。
AnthropicはSonnet 5.5の発表で、Opus 5.5は慎重な判断が要る複雑な仕事向け、Sonnet 5.5は範囲の決まった日常の仕事が得意と説明しています。Opus 5.5とFable 5.1の差は、ベンチマークの点数が示すほど大きくないというのが、Opus 5.5の発表での見方です。
他社モデルとの比較表も公式発表に載っていますが、測定条件の注記が多いため、この記事では数字の転記を見送ります。ひとつ前の世代の比較は、2026年7月時点のモデル比較記事で扱っています。
料金と使えるプラン
claude.aiでは、Opus 5.5の料金はプランの月額に含まれています。使える量は、プランごとの上限で決まります。
| プラン | 月額(公式ページの記載) | Opus 5.5 | 使用量の目安(公式の記載) |
|---|---|---|---|
| Free | 0ドル | 使えない(比較表でNo) | Sonnet・Haikuは使える |
| Pro | 年払いで17ドル(200ドルを一括払い)、月払いで20ドル | 使える | Freeより多い。5時間ごとのセッション上限に加えて週の上限がある |
| Max | 月100ドルから | 使える | Proの5倍または20倍を選べる |
| Team | スタンダードシート20ドル(年払い)/25ドル(月払い)、プレミアムシート100ドル(年払い)/125ドル(月払い) | 使える | スタンダードはProの1.25倍、プレミアムは6.25倍(セッションあたり) |
| Enterprise | シート20ドル(年払い)に加え、使った分をAPI料金で課金 | 使える | 管理者がモデルやeffortをオフにしている場合がある |
金額は米国の価格で、税は含まれません。地域によって表示は変わるため、最新の金額は公式の料金ページで確認してください。
公式は、メッセージ数の上限を固定値では示していません。会話の長さ、使う機能、選んだモデル、effortの設定で消費量が変わると説明されています。
APIの料金
APIでは、使ったトークン(文字数に近い単位)の量に応じて支払います。Opus 5.5のモデルIDは claude-opus-5-5 です。
| 項目(100万トークンあたり) | Opus 5.5 | Opus 5 |
|---|---|---|
| 入力 | 4ドル | 5ドル |
| 出力 | 20ドル | 25ドル |
| キャッシュの読み取り | 0.20ドル | 0.50ドル |
| キャッシュの書き込み(5分) | 5ドル | 6.25ドル |
キャッシュは、同じ前置きを何度も送るときに安くなる仕組みです。バッチ処理(すぐの返答が要らない一括処理)は、入力と出力が50%引きです。
高速モード(研究プレビュー)は最大2.5倍の速さで、入力8ドル・出力40ドルです。米国内だけで処理する指定には、1.1倍の価格がかかります。
公式が書く「40%安い」は、通常の作業を初期設定で動かしたときの、Anthropicのテスト結果です。公式は、単価が下がったことと、同じ作業に使うトークンが減ったことの両方が、この差になると説明しています。単価の差は入力と出力のどちらも20%です。
使い方
ここからの手順は、公式ヘルプの「モデル・effort・思考の設定を変える」記事の記載にもとづいています。
claude.aiで選ぶ
- claude.aiで、新しいチャットを開くか、既存のチャットを開きます。
- 送信ボタンの横に表示されているモデル名をクリックします。
- 一覧からClaude Opus 5.5を選びます。見当たらないときは「More models」を開きます。
- effortを変えるときは、もう一度モデル名をクリックして「Effort」を開き、レベルを選びます。
モデルとeffortは会話の途中でも変えられ、次の返答から反映されます。Enterpriseでは、管理者の設定によって選べるモデルやレベルが絞られていることがあります。
effortの選び方
effortは、Claudeが1回の返答にかける思考の量を決める設定です。高いほど丁寧になる一方で、時間がかかり、使用量の上限に早く届きます。
claude.aiのレベルは、低、中、高、非常に高い(xhigh)、最大(Max)の5段階です。公式の目安は次のとおりです。
- 低・中:日常の作業向けで、使用量を長持ちさせたいときに向きます。
- 高:品質と速さのバランスが最も良い設定とされています。
- 非常に高い(xhigh):長時間のコーディングや、自律的に進める作業向けです。
- 最大:最も深く考える設定で、返答に時間がかかります。
APIでのOpus 5.5の初期値はmediumで、effortを指定しない場合と同じ動きです。Opus 5以前のOpusはhighが初期値だったため、同じ呼び出しのままだと1段低い設定で動きます。
公式は、前のモデルの設定を引き継がず、自分の課題で各レベルを試して決めるよう勧めています。
Claude CodeやAPIで使う
Claude Codeでは、/model というコマンドで使えるモデルを確認して切り替えます。公式ヘルプは、正確なモデル名や利用可否はこのコマンドの表示が基準だと案内しています。
APIでは、モデルIDに claude-opus-5-5 を指定します。Amazon Bedrock、Google Cloud、Microsoft Foundryなど、他社のクラウド経由でも提供されています。
制限と、できないこと
使用量の上限とリセット
有料プランには、5時間ごとのセッション上限と、週ごとの上限があります。claude.ai、Claude Code、Claude Desktopの使用量は、同じ上限に合算されます。
Opus 5.5の発表にあわせて、Pro・Max・Team・シート型Enterpriseの5時間の上限が引き上げられました。公式の発表には、引き上げ幅の数字が載っていないままです。
あわせて、購読者向けに「上限のリセット」が提供され、取っておいて好きなタイミングで使えるようになりました。使い方は、Settings > Usageを開き、Resetsの欄の「Reset for free」を押して、もう一度確認ボタンを押します。
公式ヘルプでは、リセットは対象のプランに折々付与されるものとされています。表示されたリセットによって、満タンに戻るのは5時間の上限か週の上限のどちらかで、週の上限が戻る日時は、リセットを使っても変わりません。
期限があるリセットは、期限がSettings > Usageに表示されます。使うと取り消せず、使う前に解約やダウングレードをすると無効になります。
モバイルと、ターミナルやIDE上のClaude Codeでは、このボタンは未対応です。ブラウザかデスクトップ版を使います。
上限に達したときは、リセットを待つ、プランを上げる、追加課金の仕組み(usage credits)を使う、という選び方になります。
Opus 5.5そのものの制限
- 思考のオフ:Opus 5.5は思考が常にオンで、claude.aiでもAPIでも切り替えられない設定です。APIでオフを指定するとエラーになります。
- サイバーセキュリティ:コードのバグを見つけて直すといった通常の開発作業は使えます。サイバーセキュリティに関わる作業の多くは、自動的にOpus 4.8へ切り替えて処理されると、公式が説明しています。
- 生物学:Fable 5.1と同じ生物学の保護がかかっています。この保護で使えなくなる研究開発の仕事は、審査を受けた組織向けのLife Sciences Verification Programに申請できます。
- 無料プラン:Opus 5.5の対象外です。
Opus 5から切り替えてAPIで使う場合、ツールの使用を強制する指定もエラーになります。移行の注意点は、公式ドキュメントの移行ガイドにまとまっています。
提供地域・言語・データの扱い
公式の対応国一覧には、claude.aiとAPIのどちらにも日本が載っています。モデル一覧には、現行モデルが多言語に対応していると書かれていますが、日本語の品質を示す数字は、読んだ公式ページでは見つかりませんでした。
学習への利用について、料金ページの比較表では、個人向けプランの欄が「Opt-out」(利用者が学習への利用を断れる形)、TeamとEnterpriseの欄が「コンテンツを学習に使わないのが初期設定」となっています。詳細な条件は、各プランの公式ヘルプで確認してください。
公式の発表には、これまでのOpusと同じく、Opus 5.5もゼロデータリテンション(データを保持しない扱い)で利用できると書かれています。
向いている使い方・向いていない使い方
ここからは公式の説明とは別の、編集部の見方です。公式の位置づけと料金の数字から考えたもので、実際の仕上がりの保証とは別の話です。
| 向いている使い方 | 向いていない使い方 |
|---|---|
| 提案書、報告書、スライドの下書きなど、文章の質が結果を左右する仕事 | 1日に何十回もする短い質問や言い換え(SonnetやHaikuのほうが単価が低い) |
| 長い資料や複数のファイルを読ませて、論点を整理させる仕事 | 大量の文書を機械的に分類・抽出する仕事(Haiku 5.5が想定している用途) |
| Claude Codeで、複数のファイルにまたがる修正や点検を任せる仕事 | Freeプランでの利用(Opus 5.5は使えない) |
| やり直しに手間がかかるため、最初の精度を重視したい仕事 | Opus 5.5をhighや最大で動かしても足りないほどの、最難関の推論や長時間の自律作業(公式はFable 5.1を案内) |
よくある質問
Claude Opus 5.5は無料で使えますか
claude.aiのFreeプランでは使えません。公式の料金ページの比較表で、Opusの欄がFreeだけ「No」になっています。
同じ表で、SonnetとHaikuはFreeを含む全プランが「Yes」です。APIは従量課金ですが、新規ユーザーにはAPIを試すための少額の無料クレジットが付くと、公式の料金ページにあります。MaxとTeamの契約者には、毎月のAPIクレジットも付きます(受け取り方と使える範囲)。
Claude Opus 5.5のeffortは、どれにすればよいですか
日常の作業は低から中、品質と速さのバランスを取るなら高、長いコーディングはxhigh、というのが公式の目安です。
最も正確なのは、自分の課題で試して決める方法です。返答に時間がかかりすぎるときは下げ、仕上がりが足りないときは上げます。
Claude Opus 5.5とSonnet 5.5は、どちらを使えばよいですか
公式の説明では、Sonnet 5.5は範囲の決まった日常の仕事、Opus 5.5は判断が要る複雑な仕事が得意です。
API料金はSonnet 5.5が入力2ドル・出力10ドル、Opus 5.5が4ドル・20ドルで、Sonnetの半額です。まずSonnetで試し、結果が足りない仕事だけOpusに切り替える、という順番が費用を抑えやすいと編集部は考えます。
Claude Opus 5.5が「40%安い」なら、毎月の支払いも40%下がりますか
40%は、トークン課金で使う場合の、Opus 5との比較です。Anthropicが通常の作業を初期設定で試した結果で、自分の仕事で同じ割合になるかどうかは、仕事の内容しだいです。
claude.aiの月額プランについては、公式は5時間の上限の引き上げを発表しています。月額の金額が40%下がるという説明は、読んだ公式ページに載っていませんでした。
まとめ
Claude Opus 5.5は、公式の説明ではほとんどの仕事でFable 5.1と同じ水準で動き、API単価が入力4ドル・出力20ドルのモデルです。claude.aiではPro以上のプランで使え、Freeは対象外です。
選ぶときの軸は、仕事の難しさとeffortです。日常の作業はSonnet 5.5、判断が要る仕事はOpus 5.5、それでも足りない仕事はFable 5.1という並びが、公式の位置づけに沿っています。
プランや料金、上限は変わることがあります。契約や設定を変える前に、下の公式ページで最新の内容を確認してください。
参考:
- Anthropic:Claude Opus 5.5の発表
- Anthropic:Claude Opusの製品ページ
- Anthropic:Claude Sonnet 5.5の発表
- Anthropic:Claude Haiku 5.5の発表
- Claude Platform Docs:Opus 5.5のモデル情報
- Claude Platform Docs:モデル一覧
- Claude Platform Docs:API料金
- Claude Platform Docs:effortの解説
- Claude:プランと料金
- ヘルプセンター:モデル・effort・思考の設定を変える
- ヘルプセンター:使用量と長さの制限の仕組み
- ヘルプセンター:上限のリセットとは
- ヘルプセンター:有料プランの文脈窓の大きさ
- ヘルプセンター:Fableモデルとプランの関係
- ヘルプセンター:Proプランとは
- ヘルプセンター:Teamプランとは
- ヘルプセンター:Claude Codeのモデルと使用量
- ヘルプセンター:リリースノート
- Anthropic:対応国・地域の一覧