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Obsidianのベース(Bases)とは?使い方と表示の種類(2026年10月時点)

Obsidian(オブシディアン)は2026年10月5日に、公開版のバージョン1.14を出しました。ノートを表やカードのように並べて扱う「ベース(Bases)」に、カンバンビューが加わっています。

この記事では、ベースとは何か、選べる表示の種類(ビュー)、カンバンの作り方、料金、制限を整理します。2026年10月8日時点の公式情報にもとづいていて、手順は公式ヘルプの記述から書いたもので、編集部が画面で試した操作は含まれていません。

目次

結論:先に知っておきたい3つのこと

  • ベースは、ノートに付けた項目(プロパティ)を使って、ノートを一覧にする機能です。元のデータはこれまでどおりMarkdownのノートに残ります。
  • カンバンビューはObsidian 1.14以降で使えます。列にしたい項目を「グループ」で選ぶと、その値ごとに列が並び、カードを別の列へドラッグするとノートの項目が書き換わります。
  • Obsidian本体は無料で、ベースも本体に含まれています。同期のSyncと公開のPublishは任意の有料サービスで、ベースを使う条件には挙げられていません。

Obsidianのベース(Bases)とは

ベースは、Obsidianにあらかじめ入っている「コアプラグイン」の一つです。公式ヘルプでは、ノートのデータベースのようなビューを作り、ファイルとそのプロパティを見たり、編集、並べ替え、フィルターをしたりできる機能と説明されています。

プロパティは、ノートの先頭に付ける「項目名と値」の組です。型にはテキスト、リスト、数値、チェックボックス、日付、日付と時刻、タグがあります。

公式ヘルプによると、ベースのデータはすべて、手元のMarkdownファイルとそのプロパティに保存されます。ビューの設定は「.base」ファイルとして保存するか、ノートの中のコードブロックに埋め込めます。

似た機能との違い

名前が近い機能との違いを、公式の説明にそって並べます。右端の列は、その説明から編集部が読み取った違いです。

機能 公式の説明(要約) ベースとの違い
ベース(Bases) プロパティを使って、ファイルの編集・並べ替え・フィルターができるビューを作る ノートの項目を軸に、表・カード・カンバンなどで一覧にする
Canvas(キャンバス) 無限の広さの場所に、ノートを視覚的に並べてアイデアをレイアウトする ノートを自由に配置する機能で、プロパティによる絞り込みや並べ替えが主役ではない
検索 保管庫(Vault)の中のファイルを探す 探すための機能。プロパティを列やカードにして一覧で編集するのは、ベースの役割

選べるビューの種類

1つのベースには、複数のビューを持たせられます。公式ヘルプが挙げるビューは次の5種類で、カンバンが1.14で加わりました。

ビュー 表示のしかた 必要なバージョン 公式ヘルプにある主な設定
テーブル ファイルを行、プロパティを列として表にする 1.9 行の高さ(4段階)、列ごとの集計(合計・平均・件数など)
カード ファイルをカードのグリッドで並べる。カバー画像も付けられる 1.9 カードの大きさ、画像のプロパティ、画像のはめ方、縦横比
リスト 箇条書きまたは番号付きのリストにする 1.10 マーカーの種類、プロパティのインデント、区切り文字
カンバン グループにしたプロパティの値ごとに、列に分けたカードで並べる 1.14 空の列を隠す、列の幅、画像のプロパティ・はめ方・縦横比
マップ ファイルを地図上のピンとして表示する 1.10(Mapsプラグインが必要) マーカーの座標・色・アイコン、地図の背景

コミュニティプラグインでレイアウトを追加できるとも書かれています。マップビューに使うMapsプラグインは、Obsidianチームが維持するもので、別にダウンロードして有効にします。

1.14で変わったベースまわりの点

公式の更新履歴(changelog)から、ベースに関する主な変更を日付順に並べます。2026年9月2日から10月1日までの版は、早期アクセス版(Catalystライセンスのある人だけが使える先行版)として出ていたものです。

  • 9月2日(1.14.0):カンバンビューを追加。テーブル・カード・リストで、グループを折りたためるようになりました。
  • 9月15日(1.14.2):ファイルのフォルダでグループにした場合、カードを動かすとフォルダ間の移動になりました。カードの移動に失敗したときのエラー表示も加わりました。
  • 9月29日(1.14.3):ツールバーに「グループ」メニューを追加。どのビューでも、グループの並べ替え・非表示・追加を手作業でできます。
  • 10月1日(1.14.4):カンバンの列の右クリックメニューに、列を隠す項目を追加しました。
  • 10月5日:上記をすべて含む公開版1.14が出ました。

同じ1.14では、クイックスイッチャーやリンク候補のあいまい検索の改善、ファイルエクスプローラなどの検索がパス全体に一致する変更も、更新履歴に載っています。

料金と使えるプラン

料金は公式の料金ページの表記のままで、為替の換算は付けていません。

プラン・ライセンス 料金 ベース(カンバン含む) 公式ページに書かれていること
Obsidian本体 無料 コアプラグインとして本体に含まれる 制限なく無料で、サインアップも不要。商用ライセンスの購入は必須ではない
Sync(同期) 年払いで月4ドル、月払いで月5ドル(1ユーザーあたり) ベースの利用条件とは書かれていない 端末間の同期、エンドツーエンド暗号化、バージョン履歴、共有保管庫での共同作業
Publish(公開) 年払いで月8ドル、月払いで月10ドル(1サイトあたり) ベースの利用条件とは書かれていない ノートをウェブに公開する
Catalystライセンス 25ドル(1回払い) 公開版の1.14では不要 ベータ版への早期アクセス、コミュニティのバッジ。返金の対象外
商用ライセンス 50ドル(1ユーザーあたり年) アプリの機能は変わらない 任意の支援。アプリに適用しても機能上の特典はない。返金の対象外

料金ページでは、SyncとPublishを「任意の追加サービス」と呼んでいます。学生・教職員・非営利団体の職員には、SyncとPublishに40%の割引があると書かれています。

使い方

以下は、公式ヘルプの「ベースの作成」「ビュー」「カンバンビュー」に書かれた手順を、順番に並べ直したものです。メニュー名は日本語版ヘルプの表記で、お使いの画面では表記が異なることがあります。

  1. バージョンを確かめる:カンバンビューには1.14以降が必要です。現在のバージョンは、設定の「Obsidianについて」にある「現在のバージョン」で見られます(公式ヘルプ「早期アクセスバージョン」の記載)。
  2. ベースのコアプラグインを有効にする:設定の「コアプラグイン」から有効にします。最初からオンかどうかは、読んだ公式ページに記載がないため、設定画面で確かめてください。
  3. ベースを作る:コマンドパレットで「ベース: 新規ベースを作成」を選ぶと、開いているファイルと同じフォルダにできます。ファイルエクスプローラでフォルダを右クリックして「新規ベース」を選ぶ方法と、リボンの「新規ベースを作成」でも作れます。
  4. ノートに項目を付けておく:カンバンの列にしたい項目(例:「状態」に「未着手」「進行中」「完了」を入れる)を、ノートのプロパティに付けます。この例は編集部が考えたもので、公式の例とは別です。
  5. ビューを追加する:ビューメニューから「カンバン」を選びます(公式ヘルプの表記)。
  6. 列にする項目を選ぶ:ツールバーの「グループ」を開き、「グループ化」で項目を選びます。その項目に値がないノートは「なし」の列に入ります。スマートフォンでは「表示 → グループ」から開きます。
  7. 絞り込みと表示項目を決める:「フィルター」で、特定のタグやフォルダのノートだけに絞れます。「プロパティ」メニューで、カードに出す項目を選べます。先頭の項目がカードのタイトルになります。

フィルターを何も付けないベースは、保管庫のすべてのファイルを表示します。公式の記述から考えると、カンバンでも同じなので、まず絞り込みを付けておくと、関係のないノートが「なし」の列に並ぶのを避けられます。

カンバンでできる操作は、公式ヘルプではこう説明されています。

  • カードを別の列へドラッグすると、そのノートのグループ化したプロパティの値が更新されます。
  • 列の見出しのプラス、または列の下の「新規」を選ぶと、その列の値を持つ新しいノートが作られます。
  • 列の見出しをドラッグすると、列の順番を変えられます。自動の並び順に戻すには、「グループ」で手動以外の並べ替え順を選びます。
  • 「グループ」メニューの「グループを追加」で値を入力すると、空の列を表示できます。ノートの作成や既存ノートの変更は行われません。

ベースは、![[ファイル名.base]] と書くと別のノートに埋め込めます。表示するビューを指定するときは、![[ファイル名.base#ビュー名]] の形にします。

制限と、できないこと

公式ヘルプとchangelogに書かれている制限を挙げます。

  • カンバンビューはObsidian 1.14以降です。マップビューは1.10以降に加えてMapsプラグインが要ります。
  • 数式、または「file.folder」以外のファイルプロパティでグループにすると、カードや列の移動、列からのノート作成はできません。グループの順番や表示の管理は、この場合もできます。
  • 列の間で動かせるのはMarkdownのノートだけです。ただし「file.folder」でグループにした場合は、カードを動かすとそのフォルダへ移ります。
  • 1つのビューでグループにできるプロパティは1つだけです(並べ替えは複数指定できます)。
  • グループの折りたたみは、テーブル・カード・リストの説明に書かれています。カンバンの説明には出てきません。
  • ノートのプロパティ側にも制限があります。入れ子のプロパティはサポート外で、プロパティの中でMarkdownは使えません。
  • コミュニティプラグインは、第三者のコードを自分の環境で動かすものだと、公式ヘルプが警告しています。

データの扱いは、料金ページのよくある質問に書かれています。データは端末に保存され、アプリはテレメトリ(利用状況の送信)を収集せず、ユーザーデータを売ることもありません。

Syncを使う場合は、AES-256のエンドツーエンド暗号化で保護されると説明されています。

ベースで作った一覧は、クリップボードにコピーして表計算ソフトなどに貼れます。現在のビューをCSVとして保存することも可能です。

読んだ公式ページに記載がなかった点もあります。扱えるノート数の上限や動作が重くなる目安、カンバンの列の中のカードの並び順の決まりです。

向いている使い方・向いていない使い方

ここからは公式の説明とは別の、編集部の見方です。

向いている使い方 向いていない使い方
案件や記事の案をノート1枚ずつで持っていて、「状態」ごとにまとめて眺めたい ノートに項目(プロパティ)を付ける手間をかけたくない。項目がないノートは、すべて「なし」の列に入ります
調べものや、AIツールに聞いた内容のメモを、日付や出どころの項目つきで一覧にしたい 担当者への通知や、コメントのやりとりまで1つの画面で済ませたい。読んだヘルプにはそうした機能の説明がありません
読書リストや資料集のように、画像つきのカードで並べたい 数式や関数を使った細かい集計をしたいが、式を自分で書くのは避けたい(ヘルプには式の例が載っていて、場面によっては自分で書くことになります)
手元のMarkdownのままデータを持ちたい すでに他のアプリのカンバンボードに、大量のカードがある。読んだ公式ページには、移行方法の説明がありません

よくある質問

Obsidianのベース(Bases)は無料で使えますか

使えます。ベースはコアプラグインで、Obsidian本体に含まれ、本体は無料です。

仕事で使う場合の商用ライセンス(1ユーザー年50ドル)も、購入は必須ではないと料金ページに書かれています。

Obsidianのカンバンビューは、どのバージョンから使えますか

1.14以降です。1.14.0で追加され、公開版の1.14は2026年10月5日に出ました。

Catalystライセンスがなくても、公開版を1.14以降に更新すれば使えます。

Obsidianのコミュニティプラグインのカンバンとは別のものですか

別のものです。ベースのカンバンビューは、Obsidianチームが作るコアプラグイン「ベース」の機能で、コミュニティプラグインの多くは第三者が作り、別に導入します。

この記事では、個別のカンバン用コミュニティプラグインの機能や、ベースとの互換性は確かめていません。既存のボードをベースへ移す方法は、読んだ公式ページに書かれていません。

Obsidianのベースで作った一覧は、ほかのアプリに持ち出せますか

公式ヘルプには、クリップボードへのコピーと、CSVの書き出しが載っています。元のデータはMarkdownのノートに入っているため、ノート自体は他のテキストエディタでも開けます。

まとめ

ベースは、ノートに付けたプロパティを軸に、表・リスト・カード・カンバン・地図で一覧を作る機能です。1.14でカンバンが加わり、列にしたい項目を選ぶだけで、カードの移動がそのままノートの更新になります。

本体もベースも無料で、SyncやPublishは必要なときだけ契約する形です。まずは、タグやフォルダで数十枚のノートに絞った小さなベースを1つ作り、テーブルとカンバンを切り替えて見ると、自分の使い方に合うかを確かめやすくなります。

参考: