2026年10月7日、Anthropicは開発者向けのClaude Platformのリリースノートで、Claude MaxとTeamのプランに毎月APIクレジットが付くようになったと発表しました。APIクレジットとは、自分のアプリや自動化からClaudeを呼び出すときの利用料に使える、ドル建ての持ち分のことです。
ただし、契約しただけでは使えず、claude.aiの画面で、受け取り先の「Claude Console」の組織を紐づける操作が要ります。
この記事では、2026年10月9日時点の公式情報をもとに、金額、使える範囲と使えない範囲、受け取りの手順、失効のしくみ、上限との関係を整理します。画面の手順は公式ドキュメントとヘルプセンターの記載を編集部が整理したもので、実機での確認は未実施です。
結論:先に知っておきたい3つのこと
- 金額はMax 5xが月100ドル、Max 20xが月200ドル、Teamは1席あたり20ドル(スタンダード)か100ドル(プレミアム)です。Teamは全席分が1つの残高にまとまり、上限は月500ドルです。Free、Pro、Enterpriseは対象外です。
- 使えるのはClaude API、Claude Managed Agents、Claude Agent SDK、プレイグラウンドです。対象外はClaude Codeとアプリの追加利用です。ClaudeやClaude Codeの使用量の上限は、クレジットを受け取る前と同じです。
- 受け取りは自分で紐づける操作が必要で、未使用分は請求サイクルの終わりに消えます。翌月には、新しいクレジットが改めて入ります。紐づけ先の組織の変更はサポート経由なので、使う予定の組織を選びます。
MaxとTeamのAPIクレジットとは
公式ドキュメントの説明では、Claude MaxとTeamのプランには、Claude API向けの月次クレジットが含まれます。受け取り先はClaude Consoleの組織で、請求サイクルごとにその組織へ入ります。
Claude Platformの支払い方法の登録は不要です。自分のアプリやエージェントを作って動かすための持ち分、という位置づけです。
claude.aiのチャットやClaude Codeで使う「プランの使用量」とは別の財布です。何に使えて何に使えないかは、公式が次の表で示しています。
| プロダクト | クレジットで支払えるか |
|---|---|
| Claude API(プログラムからClaudeを呼び出す仕組み) | 使える |
| Claude Managed Agents(Anthropicが動かす場を用意するエージェント機能) | 使える |
| Claude Agent SDK(Claude Codeと同じ仕組みを自分のプログラムに組み込む部品) | 使える |
| プレイグラウンド(Consoleの画面でClaudeを試せる場所) | 使える |
| Claude Code | 使えない |
| Claudeアプリの追加利用(プランの上限を超えて使う分) | 使えない |
| Claude Platform on AWS、Amazon Bedrock、Google Cloud、Microsoft Foundry | 使えない |
公式ドキュメントの注記によると、クレジットが効くのは、Claude Consoleで使うClaude APIに限られます。
料金と使えるプラン
月ごとのクレジット額は、公式ドキュメントでは次のとおりです。金額はすべて米ドルで、公式の表記も米ドルのみです。
| プラン | 月のクレジット | 補足 |
|---|---|---|
| Max 5x | 100ドル | 対象 |
| Max 20x | 200ドル | 対象 |
| Team スタンダード席 | 1席あたり20ドル | 全席分を1つの残高にまとめる(上限は月500ドル) |
| Team プレミアム席 | 1席あたり100ドル | 同上 |
| 割引Teamプラン(非営利団体向け、科学者向け) | Teamと同じ | スタンダード20ドル、プレミアム100ドル |
| Free、Pro、Enterprise | なし | 対象外 |
Teamの計算例は、公式ドキュメントにあります。スタンダード3席とプレミアム2席なら、月260ドルです。プレミアムを1席足すと、次の月から360ドルになります。
月ごとの額は、その請求月の初めの時点の席数で決まります。最初の月も同じ考え方です。
対象になる条件は次のとおりです。
- 対象プランが有効で、支払いなどに問題がない状態であること
- 新規の契約者は、対象プランに入って7日たってから受け取れること
- iOSやAndroidのアプリ経由で買ったプランも対象で、受け取りはパソコンなどのブラウザでclaude.aiを開いて行うこと
条件を満たしているのに設定画面にAPIクレジットの欄が出ない場合は、公式ヘルプセンターに「提供の反映に数日かかる」という趣旨の説明があります。それでも出ないときは、サポートに問い合わせる案内です。
100ドル分で、どのくらいAPIを呼び出せるか
クレジットの額が分かっても、実際にどれだけ使えるかはモデルによって大きく変わります。公式の料金ページにある単価(100万トークンあたり)から、編集部が割り算した目安を表にします。トークンとは、AIが文章を処理するときの数え方の単位です。
| モデル | 入力の単価 | 出力の単価 | 100ドルで入力だけなら | 100ドルで出力だけなら |
|---|---|---|---|---|
| Claude Haiku 5.5(プロンプトが10万トークン以下) | 0.10ドル | 0.50ドル | 約10億トークン | 約2億トークン |
| Claude Sonnet 5.5 | 2ドル | 10ドル | 約5,000万トークン | 約1,000万トークン |
| Claude Opus 5.5 | 4ドル | 20ドル | 約2,500万トークン | 約500万トークン |
| Claude Fable 5.1 | 10ドル | 50ドル | 約1,000万トークン | 約200万トークン |
いちばん単価の安いHaiku 5.5の特徴と制限は、Claude Haiku 5.5の使い方・料金・制限にまとめています。
実際の呼び出しは入力と出力が混ざるので、プロンプトキャッシュを使わない場合は、表の2つの数字の間に収まります(キャッシュの読み込みは入力より安いため、使うと入力の量はもっと増やせます)。Max 20xの200ドルなら、表の量がそれぞれ2倍です。
各モデルの単価の背景は、Claude Sonnet 5.5の料金・無料利用・制限とClaude Opus 5.5の料金・effort・制限の記事にまとめています。
Managed Agentsは、トークン代に加えて、セッションが動いている時間にも料金がかかります(公式の料金ページでは1セッション時間あたり0.08ドル)。クレジットの対象表では、Managed Agentsは製品として「対象」とされています。ただし、稼働時間の料金について個別に書いた記述は見つかりませんでした。
使い方
受け取りの手順は、公式ドキュメント「API credits for Max and Team plans」と、ヘルプセンターの同じテーマの記事に書かれています。画面の呼び名は英語表記で書かれているため、お使いの画面の言語によって見え方が違う場合があります。
受け取りの前に確認すること
紐づけるには、claude.ai側とConsole側の両方で権限が要ります。
| 場所 | 必要な役割 |
|---|---|
| Claudeのプラン | Max:契約者本人。Team:Primary OwnerまたはOwner |
| Claude Consoleの組織 | Owner、Admin、Billingのいずれか |
Consoleの組織がまだなければ、先にplatform.claude.comで作るか、紐づけの途中で作ります。
受け取りの手順
- claude.aiを開き、Maxなら「Settings > Billing」、Teamなら「Organization settings > Billing」に進みます(公式ドキュメントの表記)。
- 「API credits」の欄で「Link organization」を選び、クレジットを受け取りたいConsoleの組織を選びます。
- プログラムの利用条件(ヘルプセンターでは「Supplemental Credit Terms」)を確認して、同意したうえで紐づけを完了します。
- Consoleを開き、「Settings > Billing」の「Promotional credits」の欄で、金額と期限が出ていることを確認します。
ここで最も注意が要るのは、紐づけ先の選び方です。公式の警告によると、1つのプランが紐づけられる組織は1つで、1つの組織がクレジットを受け取れるプランも1つです。
紐づけたあとの組織の変更は、サポートへの問い合わせ経由になります。
紐づけると、クレジットはその組織の残高に表示されます。その後は請求サイクルごとに、プランの支払いが処理された少しあとに新しいクレジットが入ります(公式ドキュメントとヘルプセンターで同じ説明です)。
受け取ったあとの試し方(編集部の例)
ここから先は、公式の説明とは別の、編集部の例です。使う機能はすべて、公式ドキュメントに書かれたものです。
- まずプレイグラウンドで試す。Consoleのプレイグラウンドは、クレジットの対象です。コードを書かずに、Claudeへの指示と返事の長さを確かめられます。ワークスペースの役割のうち「Workspace User」は、プレイグラウンドだけ使える役割です。
- 試す専用のワークスペースを作る。組織内のすべてのAPIキーとワークスペースは、同じクレジット残高から引かれます。公式は、1つの用途の支出を抑えたいときは専用のワークスペースを作り、そのワークスペースに月の支出上限をかけるよう案内しています。作れるのは組織の管理者(Admin)だけです。
- そのワークスペース用のAPIキーを作る。Consoleの「Settings → API keys」で「Create key」を押し、名前と有効期限を決め、使うワークスペースを選びます。キーの全文が表示されるのは作成時の1回だけなので、その場で安全な場所に保管します。
- 小さな自動化を1本だけ動かす。公式の「Get started」にある最初の呼び出しの例を使い、使った金額の確認は、Consoleの「Cost」ページで行えます。
ワークスペースの上限は、Consoleの「Settings > Workspaces」で対象のワークスペースを開き、「Spend limits」で設定します。上限を設定できるのは、自分で作ったワークスペースだけです(既定のDefault Workspaceには設定できません)。
公式ドキュメントが挙げる節約の方法は、次の3つです。
- 仕事に合ったモデルを選ぶこと(軽い作業には軽いモデル)
- くり返し送る文脈にプロンプトキャッシュを使うこと
- すぐの返事が要らない仕事にMessage Batches APIを使うこと(料金が50%安い)
制限と、できないこと
失効と繰り越し
未使用のクレジットは、請求サイクルの終わりに失効します。年払いのプランでは毎月の終わりに失効し、そのたびに新しい月のクレジットが入ります。
消費の順番は、付与されたクレジットが先で、自分で買い足したクレジットがあとです。自動チャージを設定している場合は、買い足した残高だけを見て、基準額を下回ると補充されます。付与クレジットが残っていても補充されます。
残高と期限は、Consoleの「Promotional credits」の欄で見られます。
上限との関係
クレジットを使っても、組織の月の支出上限(スペンドキャップ)はそのまま働きます。クレジットで支払った分も、上限に数えられます。
支出上限は暦の月の初め(世界標準時の0時)に戻り、クレジットは請求サイクルに合わせて入るため、2つの周期はずれます。
| 項目 | 公式に書かれている内容 |
|---|---|
| Startティアの月の支出上限 | 500ドル |
| Buildティアの月の支出上限 | 1,000ドル |
| 対象プランに紐づけた組織のティア | 最低でもStartティア。月のクレジットが200ドルを超える場合は、最低でもBuildティア |
| クレジットとティアの昇格 | クレジットの受け取りは、ほかの面ではティアを変えない。クレジットは上のティアに上がるための実績にも数えられない |
公式の条件に当てはめると(編集部の読み)、Max 20xの月200ドルは「200ドルを超える」には当たらないので、Startティアです。Teamで月260ドルの例なら、Buildティアになります。
Startティアのレート制限(1分あたりに送れる量)は、Claude Sonnet 5.5の場合、リクエスト数が1,000、入力が200万トークン、出力が40万トークンです。モデルごとに数字が違うので、組織の現在値はConsoleの「Rate limits」ページで確認します。
クレジットが切れたとき
- 買い足したクレジットがあれば、そちらから引かれ、自動チャージも働きます。
- ほかに残高がなければ、次の月のクレジットが届くまでAPIの呼び出しは止まります。
- 超えた分がClaudeのプランに請求されることはない、と公式ドキュメントにあります。続けるには、Consoleでクレジットを買うか、自動チャージをオンにします。
- Anthropicの営業を通じた請求書払いの組織は、クレジットを超えた分が通常どおり請求されます。
残高が尽きると、APIは残高不足を知らせるエラーを返します。クレジットだけを持つ組織で、クレジット対象外のClaude Codeを動かした場合も、Claude Codeに残高不足の表示が出ると公式ドキュメントにあります。
プランが変わったとき
| 変更 | 公式に書かれている扱い |
|---|---|
| 解約、対象外のプランへの変更、返金 | プランが終わると新しいクレジットは止まる。すでに持っている分は期限まで使える |
| Max 5xからMax 20xへ | 日割りのクレジットがすぐ付き、その後は請求サイクルごとに200ドル。Google Play経由の契約では、200ドルの付与が遅れ、遅くとも次の更新までに届く |
| MaxからTeamへ | Maxの紐づけは終わる。Teamのオーナーは、Teamが有効になって7日後から、チーム分を受け取れる |
| Teamの席の追加と削除 | 追加した席は次の月のクレジットから数える。削除した席は更新まで残るので、減るのはそのあと。上限は月500ドルのまま |
公式ページに書かれていないこと
クレジットのページには、日本を含む提供地域の限定、日本語での利用条件、入力したデータが学習に使われるかどうかの説明がありません。この記事では、公式ページで確認できた範囲だけを書いています。
また、ヘルプセンターには、2026年6月のAgent SDK向けクレジットとは別のものだと書かれています。その6月のクレジットは、現在は利用できないとされています。
向いている使い方・向いていない使い方
ここからは公式の説明とは別の、編集部の見方です。公式が示した対象の範囲から考えた目安です。
| 向いている使い方 | 向いていない使い方 |
|---|---|
| プレイグラウンドで、指示文の書き方や出力の長さを試す | Claude Codeを毎日使い込むための追加の枠として期待する |
| 問い合わせの分類や、議事録の要約といった小さな自動化をAPIで試作する | 月をまたいで使うつもりで、使い道を決めずに残しておく |
| 専用のワークスペースに月の上限をかけて、費用の見通しを立てる練習をする | Claudeアプリの使用量の上限を超えた分の肩代わりを期待する |
| Teamで、担当者ごとのワークスペースに分けて、各自が試せる状態にする | Bedrockなど、ほかのクラウド経由の利用に当てる |
クレジットは毎月消えるので、使い道があらかじめ決まっている人ほど得をします。毎月の初めに、試したいことを1つだけ決めておくと、使い切れずに失効する確率を下げられます。
よくある質問
Claude MaxのAPIクレジットはClaude Codeで使えますか
公式ドキュメントでは「Claude Codeは対象外」と書かれています。ヘルプセンターでは、ターミナルや開発環境、デスクトップ、ウェブで使う通常のClaude Codeは対象外とされています。
一方で、ヘルプセンターのよくある質問には、リンクした組織のAPIキーで「claude -p」を動かす場合はAgent SDKとして課金され、クレジットが使われるという説明があります。Claudeのプランでサインインして動かしたときは、クレジットではなくプランの上限から引かれます。
Claude MaxのAPIクレジットは使わないと消えますか
消えます。未使用分は請求サイクルの終わりに失効します。年払いのプランでは毎月の終わりで、新しい月のクレジットが改めて入ります。
Claude ProプランでもAPIクレジットは付きますか
対象はMax 5x、Max 20x、Teamです。公式ドキュメントとヘルプセンターのどちらにも、Free、Pro、Enterpriseは対象外と書かれています。対象外のユーザーの設定画面では、APIクレジットの欄が非表示です。
Claude Max・TeamのAPIクレジットが切れたら、プランに請求されますか
Claudeのプランへの請求は発生しません。公式には、使った分がClaudeのプランに課金されることはないと書かれています。買い足したクレジットや自動チャージがなければ、次の月のクレジットが届くまでAPIの呼び出しが止まります。
まとめ
Claude MaxとTeamのAPIクレジットは、2026年10月7日に発表された、月ごとにClaude Consoleの組織へ入るドル建ての持ち分です。金額はMax 5xが100ドル、Max 20xが200ドル、Teamは席数に応じた合計(上限500ドル)です。
使えるのはClaude API、Managed Agents、Agent SDK、プレイグラウンドです。対象外はClaude Codeとアプリの追加利用です。受け取りには、claude.aiで組織を紐づける操作が要り、その組織の変更はサポート経由になります。
未使用分は請求サイクルの終わりに消えます。受け取る日に、紐づける組織と最初に試すことを決めておくと、無駄なく使えます。金額や条件は変わることがあるため、実際に操作する前に、下記の公式ページを確認してください。
参考: